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新型コロナウイルス対策ロボットと医療現場での実用例を紹介!コロナにまけるな

感染拡大に歯止めがかからない新型コロナによる患者数。2020年8月27日時点で、新型コロナの患者数は第二波にシフトし、その患者数は連日ニュースを賑わしています。課題は経済活動を止めることなく、新型コロナへの対応を実施することや、感染拡大による医療崩壊を防ぐことです。
このような危機的状況を踏まえ、医療現場でのロボットの活用が進んでいます。
この記事では、ロボットの中でも、医療現場で活用されている、または活用されうるロボットに焦点を当ててご紹介します。

医療現場で活躍するロボット

新型コロナ対策としてのロボット活用

新型コロナ対策の基本は、三密を避ける事です。三密とは、人との密接、密集、密閉のことをさしており、この三つの条件がそろってしまうと、新型コロナウィルスの感染拡大に拍車をかけてしまう危険性をはらんでいます。

そこで、この三密の内、密接と密集を防ぐべく、医療現場ではロボットを活用した患者の治療が考えられています。

新型コロナウイルス対策ロボットと医療現場での実用例を紹介!コロナにまけるな

医療現場で活躍するロボット

QBIT Roboticsの自動搬送ロボット

QBIT Roboticsの自動搬送ロボット

ロボティックスサービスプロバイダーであるQBIT Robotics(キュービット ロボティクス)は、新型コロナウィルスをも視野に入れた搬送用ロボットの販売を開始しました。
従来では物を運ぶための搬送用ロボットというと、床に目印となるルートを埋め込むかあるい敷設する必要がありました。しかし、QBIT Roboticsから新しく販売された自動搬送ロボットは、そのよな特別な施工は必要なく、天井に位置マーカーを貼るだけで、その位置マーカー間を自律自動で移動することができます。
また、移動ルート上に人がいたり障害物あったりするとそれを感知し、自動的に人や傷害物を避け、元のルートに戻ることができます。
このロボットは既に海外の医療現場300ヵ所以上で利用されており、院内の感染者ゾーンにおいて、薬品や書類、食料を運ぶために使われています。

紫外線照射型・自動走行ウィルス除染ロボット

紫外線照射型・自動走行ウィルス除染ロボット

同じくQBIT Roboticsより販売予定のロボットで、紫外線を照射することで、ウィルスのDNAを破壊し、除染するロボットも医療現場での活躍が期待されています。
1部屋15分程度の紫外線の照射で除染できる上に、15リットルの消毒液を装備することができ、その消毒液によって床に付着したウィルスを消毒することができます。紫外線と消毒液という2つの方法により、ウィルスの除染能力を強化したロボットといえるでしょう。
このロボットは、6時間の充電で8時間連続稼働することができ、指定されたルートを自律して巡回できます。このロボットでも、従来のように自動移動するためのトレースルートを床に埋め込むような施工は必要がなく、天井に位置マーカーを貼り付けるだけで、位置マーカー間を自動的に巡回するようにプログラムされており、現場への導入するのが比較的容易いロボットとして設計されています。

自動走行型消毒液噴霧ロボット

自動走行型消毒液噴霧ロボットもQBIT Roboticsから販売予定です。このロボットは物流用の搬送ロボットに消毒液を貯め込んだタンクを装備していて、消毒液を霧状に噴霧しながら、指定されたルートを巡回し、消毒液を散布することができます。
また自律走行ができるため人の手を煩わせる必要もなく、自動で指定された空間のウィルスの除菌・管理ができます。
このロボットは医療現場での利用はもちろんのこと、オフィスや、商業施設などでも、活躍できる可能性があり、多種多様な利用が望めます。

「VRcon for Pepper」による受付等の無人化

「VRcon for Pepper」による受付等の無人化

ソフトバンクグループの一企業であるアスラテックからは、「VRcon for Pepper」が期間限定で無償提供されました。
VRconとはロボット遠隔システムのことです。このシステムのおかげで、Pepperを遠隔操作することが可能となりました。
また、コミュニケーションはテキストや音声を利用することが可能となっています。これにより、遠隔から操作をして、感染者ゾーンに入院している患者と直接対面でコミュニケーションを取る必要がなく、医療従事者がウィルスに感染する危険性を最小限にとどめることができます。
今までのPepper君の利用方法は、銀行やファミリーレストランでの受付番号の配布や、大手キャリアであるソフトバンクの実店舗での配備が主なところでした。しかし、コロナ対策の一環として医療現場での活躍が発揮できれば、今後さらに様々なことに利用されていくことでしょう。

PCR検査ロボット

PCR検査ロボット

コロナへの感染を検査するために行われているPCR検査を、ロボットに実施させようとする試みも起きています。
株式会社メディカロイドでは、自動PCR検査ロボットシステム等の開発に着手しました。
株式会社メディカロイドは、川崎重工株式会社と臨床検査機器・試薬大手のシスメックス株式会社 の合弁会社で、主に医療用ロボットの開発を行い、社会に寄与する目的で設立された会社です。
現在PCR検体採取は医師による人海戦術によって執り行われています。しかし、そのためだけに、防護服とフェイスシールドを身に付ける必要があるため、PCR検査にはかなりの手間がかかっています。
メディカロイドは、この検体採取の工程をロボットに置き換えることで、検体採取時に医師が新型コロナに感染するリスクを低減することが可能となります。
さらに検体採取ロボットが実用かされれば、検体採取の効率化が進むため、1日の検体採取数を増加させることができます。

物流用アームロボット

現在、感染者が入院している病院あるいは療養施設では、物流用ロボットが薬品や食料品を運んでいる施設もあります。しかし、その物流型ロボットへ物資を載せたり、あるいは届け終わった後の、汚れた食器や薬の屑の回収は医療従事者によって行われていました。
このような煩雑な作業でも、医療従事者は防護服やフェイスシールド、マスクを着用する必要があります。コロナ対策とはそれだけ慎重に進めなければならないからです。
しかし、自律型物流ロボットへ食事や薬を配膳し、食事後の汚れた食器の回収から帰ってきた自律型搬送用ロボットからの食器の回収を、アームロボットに任せれば、医療従事者がわざわざ防護服やフェイスシールドを着用しなくても、食事の配膳と薬の配布、汚れた食器の回収ができます。アームロボットとは、人間の腕の動きを模して設計された腕型のロボットのことです。
また、人手不足で悩んでいる医療業界としては、ロボットによる専門外(食事の配膳や薬の配布とそのゴミの管理)の作業を、自律搬送用ロボットとアームロボットに任せることで省人化を進めることができ、一石二鳥の役割を果たすことが考えられます。

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まとめ

新型コロナの感染拡大はこれからも広がると考えれます。現在は第二波(2020年8月28日現在)のまっただ中ですが、次の第3波のコロナ対策にも備える必要があります。
香港では新型コロナに同一人物が2度感染する事例も起きており、一度感染して抗体を持ったとしても油断できない状況にあります。
もし、2度目、3度目と同じ人が感染するのであれば、第三波や、第四波での感染者数も多くなる可能性があります。
新型コロナ対策の基本は三密をさけることと、小まめな手洗いうがい、それに消毒です。
新型コロナとは、年単位の長期決戦が予想されますが、まずは自身ができることから、コツコツと行動を起こし、新型コロナと共存していくしかないでしょう。

本記事の読者ニーズ:
・新型コロナが蔓延している中で、どのようにロボットが利用されているか知りたい人
・医療現場でのロボットの役割について知りたい人
・世の中にどんなロボットがあるか知りたい人
・ロボットをどんなことに導入すればよいか検討中の人

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